
認知症は誰もがかかる可能性のある脳の病気です
認知症は、いろいろな原因で脳の細胞が死んでしまったり、働きが悪くなったために、記憶力や見当識(時間や場所、人を識別できること)、判断力、計画力などが損なわれます。
認知症を引き起こす病気は?
認知症を引き起こす病気のうち、もっとも多いのは、「変性疾患」といわれる病気です。続いて多いのが「血管性認知症」です。
- 変性疾患
- 脳の神経細胞がゆっくりと死んでいく。(アルツハイマー病、前頭・側頭型認知症、レビー小体型認知症など)
- 血管性認知症
- 脳梗塞、脳出血、脳動脈硬化などのために、神経の細胞に栄養や酸素が行き渡らなくなり、その結果その部分の神経細胞が死んだり、神経のネットワークが壊れてしまう。
出典:認知症サポーター養成講座標準教材(特定非営利活動法人地域ケア政策ネットワーク 全国キャラバンメイト連絡協議会作成)
認知症の症状は?
認知症には、『中核症状』と『行動・心理症状』があります!
- 中核症状(脳の細胞が壊れることによって直接起こる症状)
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- 記憶障害:新しいことを記憶できずに、さきほど聞いたことさえ思い出せない。進行すれば、覚えていたはずの記憶も失われていく。
- 見当識障害:現在の年月や時刻、自分がどこにいるかなど基本的な状況を把握することがむずかしくなる。
- 理解・判断力の障害:考えるスピードが遅くなり、二つ以上のことが重なるとうまく処理できなくなる。また、些細な変化、いつもと違うできごとで混乱を来しやすくなる。
- 実行機能障害:計画を立て按配することができなくなる
- その他:感情表現が変化し、その場の状況が読めないなど。
- 行動・心理症状(本人がもともと持っている性格、環境、人間関係などさまざまな要因がからみ合い起こる)
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- 不安・焦燥、うつ状態、幻覚・妄想、徘徊、興奮・暴力、不潔行為 など

出典:認知症サポーター養成講座標準教材(特定非営利活動法人地域ケア政策ネットワーク 全国キャラバンメイト連絡協議会作成)